フェレットとの生活
- HOME
- フェレットとの生活
フェレットの飼育
フェレットは肉食目イタチ科に属します。ペットとして飼われ始めたのは比較的最近であり、性格がよく、遊び好きで、攻撃性がなく、活発で、好奇心が強いため、ペットとして最適です。
フェレットは肉食動物であり、繊維質を多く含んだ食物は消化しきれません。食事中の栄養素、特にタンパク質は高品質の動物性の物で、さらに十分な量の動物性脂肪が含まれている必要があります。以上の条件に満たす食事として、フェレット用の特別に処方された市販のフェレット用フードが推奨されます。
子どものフェレットを飼う場合は、フェレット用のフードをお湯でふやかし、シチューのような硬さにして与えてください。3ヶ月を過ぎたらドライフードのまま食べさせるようにしてください。
フェレットは好奇心が強く冒険心も盛んです。誤食する可能性のあるゴム製品やプラスチック製のおもちゃは部屋の中から除去する必要があります。したがって放し飼いにするのは非常に危険です。安全な環境を提供するために必ずケージ飼いにしてください。
毎日時間を決めて目の届く時にケージから出して遊ばせてください。そのことで運動不足やストレス解消になります。
フェレットの予防接種は犬用のワクチンを使用します。生後6週、10週、14週齢に接種しその後毎年の予防接種を行ってください。
臭腺除去手術および、避妊去勢手術がされていないフェレットは、ペットとしては非常に飼いにくく問題も多いです。
メスの場合は、発情期に交配させないと持続発情によるエストロジェン中毒により貧血を起こし死につながってしまうこともあります。
フェレットの歯について
前臼歯はフェレットでは3本しかなく、永久歯は生後50~74日で生えます。切断した永久歯は再び伸びることはなく、歯髄炎の原因にもなるので、勝手に破折してはいけません。
フェレットの寿命
寿命は一般的に7~10年と言われます。約30年前には4~5年の寿命だったそうですが、獣医学の進歩と飼い主の努力によって寿命は延びてきました。アメリカの長寿記録は13歳だそうです。
フェレットと人間の年齢比較
人 | 3歳 | 5歳 | 12歳 | 18歳 | 26歳 | 36歳 | 46歳 | 56歳 | 66歳 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
フェレット | 1ヶ月 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 |
フェレットの病気
インフルエンザ・風邪
インフルエンザに感染したフェレットでは、鼻汁を伴ったくしゃみ、咳、発熱、食欲不振、時には下痢症状を呈します。早期の治療が大事ですので、早めに動物病院で治療してください。
耳ダニ
若齢のフェレットに見られる寄生虫で、直接的な接触によって移るので、多頭飼育をしている場合は、その中の一匹でも耳ダニが見られたら、全部のフェレットを一度動物病院で検査してもらうことをおすすめします。
フィラリア症
蚊によってフィラリア(犬糸条虫)が感染することにより、最終的に心臓に寄生し、心臓病に起因した様々な症状が発生します。今のところ、日本においては発生は少ないといえますが、心臓に寄生した場合は致命的であるため、予防対策をおすすめします。予防は薬剤を月に1回投与します。
消化管内異物
特に若齢のフェレットでは異物を飲み込む事件が非常に多く見られ、ゴム製品、プラスチック、おもちゃ類、果物の種などあらゆる物がトラブルの原因となります。それまで元気に遊んでいて突然激しい嘔吐を起こした場合は、動物病院で診断を受けてください。早期に診断を受け適切な治療を受けることが重要となります。
副腎腫瘍
2歳以上のフェレット、特に高齢のフェレットに多発しています。クッシング症候群、副腎皮質機能亢進症とも呼ばれています。尾部から腰、背中にかけて左右対称性の脱毛、メスの場合は外陰部の腫瘍、オスの場合は、乳頭肥大(メスでも起こる)など様々な症状を引き起こします。これらの症状が見られたら早めに動物病院で診断を受けてください。
インスリノーマ
高齢のフェレットによく見られ、低血糖を起こします。飼い主は重度の低血糖になるまで気づかないことが多いようです。寝ている時間が長かったり、意識の低下、よだれを垂らすなどの症状を起こします。副腎腫瘍などを併発していることもあります。
予防について
大切な家族の一員であるペットの健康を守るために、食事、運動、ワクチン接種、フィラリア予防、ノミ・マダニの予防が大切です。
健康診断
予防などの健康管理をきちんとしていても、体内で気づかないうちに病気が進行している場合があります。食欲低下などの異常が見当たらなければ、飼い主は健康だと思いすごしてしまいがちです。当院では、健康管理の一環として、定期健康診断を実施しております。
- 問診
- 身体検査
- 血液検査(血液一般検査、血液生化学検査)
- 尿検査
- 便検査
- X線検査(レントゲン)
- 超音波検査(エコー)
- 心電図検査など
ペットが健康であることを確認したり、万が一、病気が発見された場合でも、早期に治療ができます。お気軽にご相談ください。